『野鳥大鑑』未収録の音源
 蒲谷鶴彦先生の音源と記録をもとに松田が解説文を書き一部音源を提供した『日本野鳥大鑑増補版鳴き声420』(2000年・小学館)には、420種以上の種と亜種について600件以上のさえずり、地鳴き、地域差などの音源が収録されています。
 このコーナーでは、松田のコレクションのうち『野鳥大鑑』に収録されていない種、亜種、バリエーションを公開しています。『野鳥大鑑』に収録されている音源と解説を参照の上、お聞きください。

未収録の種

未収録の亜種
未収録のバリエーション


未収録の種
ハジロカイツブリ
ツクシガモ
トモエガモ
オカヨシガモ
シマアジ

ハシビロガモ
ホオジロガモ
ミコアイサ
オバシギ
オジロビタキ



ハジロカイツブリ Podiceps nigricollis
収録年月日:2004年3月28日
収録場所:千葉県船橋海浜公園
録音メモ:海面に広がっていた10数羽が集り騒ぎはじめた。このときに、よく鳴いた。とくに追いかける時に、さかんに鳴き合っていた。しかし、群れが散ると鳴くことはなかった。

ツクシガモ Tadorna tadorna
収録年月日:2004年12月14日
収録場所:東京都武蔵野市井の頭公園
録音メモ:動物園で飼育下のもの。鳴くことはなかったが、夕方になって数羽が鳴き始めた。「チョッ、チョッ」という声で声量は少なく、つぶやくような感じで鳴き合っていた。

トモエガモ Anas formosa
収録年月日:2004年12月14日
収録場所:東京都武蔵野市井の頭公園
録音メモ:動物園で飼育下の雄の声。「グッグッ・・・」という連続した声で鳴き続けていた。ただし声量は少なく、野外ではよほど近くないと聞こえないと思われる声であった。

オカヨシガモ Anas strepera
録年月日:2006年12月25日
収録場所:東京都文京区小石川後楽園
録音メモ:20羽を超えるオカヨシガモがいたが、約1時間の録音中、まったく鳴かず。機材をかたづけようとしたら数声やっと鳴いてくれた。カモらしい声だが、柔らかく深みのある声に聞こえた。

シマアジ Anas querquedula
収録年月日:2004年12月14日
収録場所:東京都武蔵野市井の頭公園
録音メモ:動物園で飼育下の雄の声。ときおり「ギリリ」とゼンマイがきしるような声を出していた。これに伴う行動はなく、地鳴きと思われる。

ハシビロガモ Anas clypeata
収録年月日:2003年1月12日
収録場所:東京都葛飾区水元公園
録音メモ:夕方、ハシビロガモの群れがにぎやかになった。はじめの濁った声が雌、そのあとのささやきが雄の声である。

ホオジロガモ Bucephala clangula
収録年月日:2004年12月14日
収録場所:東京都武蔵野市井の頭公園
録音メモ:動物園で飼育下の雄のディスプレイの声。やや濁った「クェッ、ジーッ」と聞こえる声で、このとき首をぴょっこと後ろにそらす行動を伴った。この行動の合間には、「ビーッ」または「ブーッ」と聞こえる声も出していた。

ミコアイサ Mergellus albellus
収録年月日:2004年12月14日
収録場所:東京都武蔵野市井の頭公園
録音メモ:動物園で飼育下の雌の声。「ギギギ・・・」または「グググ・・・」と聞こえる連続音で、鳴き続けていた。このとき、嘴を細かく振るわせるように鳴いていた。同時にいた雄は、長時間観察したが、一声も鳴かなかった。

オバシギ Calidris tenuirostris
収録年月日:2004年9月23日
収録場所:千葉県船橋海浜公園
録音メモ:10数羽の群れが干潟の上でさかんに採餌をしていた。このとき、つぶやくように鳴き合っていた。声量は少なく、波の音に紛れてしまいそうな声である。

オジロビタキ Ficedula parva
収録年月日:2006年2月3日
収録場所:東京都府中市
録音メモ:雌の地鳴き。移動をするときによく鳴き、鳴き声からどこにいるのかがわかる。エナガの地鳴きの節でルリビタキの地鳴きの音質といったら近いだろうか。
 

未収録の亜種
リュウキュウキジバト
リュウキュウアオバズク
オオヒバリ
マミジロツメナガセキレイ
カラフトビンズイ
イシガキヒヨドリ
オオノゴマ
オオアカハラ
カラフトウグイス
オオムシクイ
シマメジロ
チシマウソ
リュウキュウハシブトガラス


リュウキュウキジバト
収録年月日:2003年3月28日
収録場所:沖縄県石垣島
録音メモ:人家のまわりに普通に見られた。本州のものに比較して全体に黒っぽい。声は、さほど違いを感じなかった。

リュウキュウアオバズク
収録年月日:2003年3月28日
収録場所:沖縄県石垣島
録音メモ:泊まったペンションの庭に来て、鳴いてくれた。見た目も声も、本州のものと大きな違いがあるとは思えなかった。

オオヒバリ
収録年月日:2001年6月26日
収録場所:ロシア・千島
録音メモ:海岸で普通に見られた。日本のものより一見して大きいことがわかる。声は、地鳴きで飛び立つ時の声。やや濁って聞こえた。

マミジロツメナガセキレイ
収録年月日:2001年6月28日
収録場所:ロシア・千島
録音メモ:巣が近くにあったようで、さかんに警戒をしていた。ほかのツメナガセキレイの亜種との違いはほかのものを聞いていないので、コメントはできない。キセキレイに比べて、声はきつくなかった。

カラフトビンズイ
収録年月日:2001年6月29日
収録場所:ロシア・カムチャッカ
録音メモ:灌木の梢にとまってよくさえずっていた。日本のものにくらべて節の終わりの「ズーィ」の濁りが強いという違いが感じられた。

イシガキヒヨドリ
収録年月日:2003年3月28日
収録場所:沖縄県石垣島
録音メモ:人家のまわりでもたくさんいた。一見して本州のものと比べて黒い。声は、よく似ているが「ピウーィ」という特有の鳴き声はヒヨドリらしくなく、はじめは別の鳥かと思われた

オオノゴマ
収録年月日:2001年6月28日
収録場所:ロシア・千島
録音メモ:海岸の灌木の上でよくさずっていた。日本のものに比べて大きいように思えたが、野外でわかるほどでない。声は、やや濁りが強いかなと思う程度で、さほど違いはなかった。

オオアカハラ
収録年月日:2001年6月24日
収録場所:ロシア・千島
録音メモ:灌木の林のなかからさかんに声が聞こえた。姿は、大きなアカコッコで頭がかなり黒く見えた。さえずりは、日本のアカハラの個体差のなかにあると思う程度で、大きな違いは感じられなかった。しいていえば、最後の「チリリ」が短いか弱く聞こえることだろう。

カラフトウグイス
収録年月日:2001年6月22日
収録場所:ロシア・千島
録音メモ:藪の中からさかんに聞かれた。「ホー、ホケペチョ」と聞こえるもので、このように鳴く日本のウグイスもいるので、これがこの亜種の特有のさえずりかは不明である。

オオムシクイ
収録年月日:2001年6月22日
収録場所:ロシア・千島
録音メモ:灌木のなかからさかんにさえずりが聞かれた。メボソムシクイの亜種であるが、現在の日本鳥学会は認めていない。さえずりには、これだけの違いがあることを聞いて欲しい。

シマメジロ
収録年月日:2003年3月27日
収録場所:沖縄県石垣島
録音メモ:木立があればよく声が聞こえた。木が茂っているので、じっくりと姿を見ることはできなかった。声の違いは、音が高いように聞こえるが、さほどの違いは感じなかった。

チシマウソ
収録年月日:2001年6月24日
収録場所:ロシア・千島
録音メモ:かつて存在していた亜種の分布域になる。海岸沿いの灌木の中で、数羽が鳴き合っていた。姿も声も、日本のものとの違いは、感じなかった。

リュウキュウハシブトガラス
収録年月日:2003年3月28日
収録場所:沖縄県山原
録音メモ:農耕地、人家のまわり、森のなかなど、いろいろな環境で見られたが少ない。声は、本州のものやオサハシブトガラスに比べてバリエーションがなく、やや濁りを感じる声であった。