でも、多くのバードウォッチャーは野鳥の鳴き声は難しいと言われます。鳴き声から名前がわからないと言います。この難しいと言われる野鳥の声を覚えるもっとも有効な方法は、録音することです。録音する時にじっくり聞いて、家に帰ってきてからも編集で何回も聞けば、区別できるようになるのは当たり前のことです。 また、なによりも自然のなかで聞いた素晴らしい声を家でも聞けるというのが、野鳥録音の大きな楽しみです。 かつては、大きく高価な録音装置や編集装置が必要でしたが、今では機材は安くコンパクトになり、野外でも十分使うことができるように整いました。また、研究機関でしか使うことのできなかった声紋分析もコンピュータを使って簡単にできる時代となりました。この充実した現在、野鳥録音を楽しまない手はやはりないのです。 野鳥録音の機材
当然のことながら録音の目的によって、機材は異なります。しかし、録音の場合、メーカーが異なっても使用できるし、けっこう融通が利きます。ですから、まず試しにはじめてだんだん機材を増やす、変更していくということも可能です。 まずは、手元にある録音機、マイクを使って野鳥の声を録音することをお勧めします。そして、野鳥の録音とはどのようなものか、コツがわかり、自分のやりたいことが明確になったら、より高度でより高価な機材と充実させていく方法がよろしいでしょう。 私自身、はじめは声紋分析をしたかったのでガンマイク、蒲谷先生のように柔らかい音を録りたかったのでパラボラ、ステレオの魅力も捨てがたくステレオマイクと10年間でいろいろ遍歴をしています。今では、これらの機材を状況によって使い分けたりバックアップして使用し、捨てるものはありません。
音楽系、生録系のサイトをめぐり、カタログを取り寄せ、量販店で実物を見るなど、まずはこの究極の選択をお楽しみください。 □現在使用中の録音機 ソニーPCM-M1:業務用と銘打ったいわゆるDATウォークマン。小型なのが、最大の利点で、ウエストポーチに入れて録音できます。以前、使用していたD8に比較して、電池の持ちがよいのがうれしい。難点としては、レスポンスが遅いことで、Holdをはずしテープをリードし録音まで時間がかかります。このときの音も大きいのが静かなところでは気になります。現在、この機種は生産終了となり、民生用のTCD-D100が入手可能。実売価格約70,000円。
野鳥の声の録音では、おもに3つの選択肢があります。ガンマイク、パラポラとダイナミックマイクロホンの無指向性マイクの組み合わせ、ワンポイントステレオマイクがあります。 ガンマイクは、距離が離れた野鳥の声を録るのに適しています。ただし、風に弱く、音が硬めでステレオ録音できません(2本あれば可能)。パラボラ+無指向性マイクは、音が柔らかくいかにも録音しているという感じになります。しかし、現在機材は限られ、ステレオ録音が難しい(2本あれば可能だがかさばる)。ワンポイントステレオマイクは、音はまずまずで、扱いが楽。ただし、思うようにステレオ感が録れないの悩みです。 ここでも究極の選択をお楽しみください。 □現在使用中のマイク audio-technica AT825N:業務用ワンポイントステレオマイク。指向性があり1本でステレオ録音できます。作りも丈夫で野外向き。音は、素直な感じでクセがないと思います。マイクのヘッドは110度で固定されているので、状況によってはステレオ感が録れないことがデメリット。現在この機種は、生産終了で民生用のAT825は入手可能。実売価格5〜60,000円。
□現在使用のヘッドホーン ソニーMDR-CD900ST:業務用のヘッドホーン。音は素直でクセがありません。造りは比較的しっかりしていて野外に持っていても安心できます。しっかりしているぶん重いのがデメリット。実売価格約15,000円。
その他、音の望遠鏡ともいえる補聴器、夜間や早朝のために懐中電灯(ヘッドランプ)、電池やテープをすぐ取り出せるように入れておくウエストポーチが録音のために必要なものです。 最近、使用して便利だと思ったのはアウトドア用の小型(3本脚)のイス。じっとしていることが多いので、立っているのはつらいものです。そんなときにイスに座っている楽な姿勢をとれて音を立てることもありません。 録音とは関係なくフィールドでの作業のために、雨具、時計、食料、飲料水、救急用品などに加え虫除けスプレー、場合によってはGPSなどがあると便利です。 |