PCM-D50使用リポート



1.はじめに
 今思えば、ソニーのPCM-D1とローランドのR-09は、野外録音の革命であったかもしれません。記録媒体に半導体を使用して高品位の録音で申し分のない音質が得られること。そして、何より1台ですべてが完結し簡単便利に録音ができるというのは、それまでは考えられない機材でした。
 しかし、PCM-D1は価格で、また両機種ともバッテリーの持ちに難点があることは否めません。そのため、次期機種への期待が高まるなか、発表されたのがPCM-D50ということになります。価格は、PCM-D1の約4分の1、バッテリーも長持ちします。これで、良い音が録れないならば機材のせいにはできません。すでに購入して3年近く経ちますが、PCM-D50を越える機種は、多くはありません。野鳥録音のためにあるとも言って良いPCM-D50の使用リポートです。

2.使用機種と比較機種
○SONY PCMレコーダ PCM-D50 シリアルナンバー:1002661
注:本体メモリに加えて、始めは2G(SONY Memory Stick PRO Duo)、現在は16G(SONY Memory Stick PRO-HG Duo)を拡張スロットに装着して使用しています。
○比較機種
 ソニー PCM-D1
     PCM-M10
 マランツPMD620
 ローランド R09
 ズーム H2
 ヤマハ W24/C24
 写真は比較機種の一部、右からソニーPCM-D1、PCM-D50、YAMAHAのW24、C24。

3.使用期間
2007年11月より2010年11月現在使用中。

4.使用場所
 北海道サロベツ原野、天売島
 北海道芽登温泉
 宮城県蕪栗沼
 新潟県粟島
 栃木県那須岳
 栃木県日光市市内各地
 栃木県井頭公園
 群馬県黒滝山・南牧村など
 千葉県富津
 千葉県千葉市幕張の浜
 千葉県船橋市船橋海浜公園
 千葉県市川市行徳野鳥観察舎
 千葉県習志野市谷津干潟
 埼玉県さいたま市大久保農耕地
 東京都北区浮間公園
 東京都文京区六義園
 東京都豊島区染井墓地
 東京都江戸川区葛西臨海公園
 東京都多摩市多摩動物園
 山梨県富士山・奥庭
 静岡県一碧湖
 富山県立山室堂
 兵庫県明石市
 兵庫県美方郡香美町蘇武岳 
 沖縄県国頭村
 台湾・烏来、金門島
 オーストラリア・ケアンズなど

4.セット構成
 本体セットのおもなものはPCM-D50本体とストラップ、マニュアル、ソフトとなります。ケースは無く、本体が入る布製の袋が付いている程度です。ケース、布製のジャマー、リモコン、小型三脚などはオプションとなります。PCM-D1では、スポンジ性のジャマー、ニッケル水素電池と充電器、小型三脚などが同梱されていました。このような機材を使う人は、すでに充電池と充電器は持っているでしょうし、あまり三脚は使いませんので、全体に価格が安くなりオプションで揃えるというほうがありがたいのかもしれません。
 大きさは、PCM-D1のデジタルメータ部分をカットしたサイズ。かつてのカセットテープのウォークマンにマイクを取り付けた程度の大きさと言ったらイメージが伝わるでしょうか。成人男子であれば、片手の手のひらでホールドすることは難しくありませんが、手の小さな女性では大きいかもしれません。
 重さは、バッテリーとウインドジャマー込みで約420g。多少ずっしりと来る感じはありますが、中型の双眼鏡に比べれば軽く小型の双眼鏡より重いといった感じです。ですから、片手で長時間持っていることは、さほどつらいとは思いません。
 フロントパネルが、PCM-D1はチタン合金、PCM-D50はアルミ合金の違いあり、PCM-D1は、ケースを付けず4年半使っていますがフロントパネルには傷が付きません(ただし、周囲のアルミ部分は傷だらけです)。PCM-D50は、半年で角の塗装がはげました。
 メニューや録音、再生の操作ボタンは、基本的にはPCM-D1と同じレイアウトで同じ大きさです。ヘッドホーンのボリュームつまみは同じですが、録音ボリュームのつまみはPCM-D1では左右のチャンネルで別々に調整できましたが、PCM-D50ではいっしょです。難を言えば、ボリュームつまみの動きが軟らかく動いてしまうことです。出し入れしている内に1や10など、どちらかにめいっぱい移動しています。
 PCM-D1では、メニュー操作だったLIMITERとLOW CUTが、PCM-D50ではスイッチの操作になり、裏にスライドスイッチとして並んでいます。いちいちメニューを起動させないで操作できるのは、良です。ただ、いずれもポッチが小さいこと、表示の文字が小さい上に色が黒灰色の地に灰色に字なのでたいへん見にくく、どっちがどちらのスイッチだったか、どちらに動かせばONになるのかなどがわかり憎いのは困りものです。とくに、夜明け前や日没後の操作では苦労します。録音や再生など、よく使うボタンの位置や動きは覚えていても、あまり使わないスイッチは表示がはっきりしていないと困ります。このほか、ホールドは左サイドにあり、スライドスイッチなので瞬時に復帰ができます。
 PCM-D1では、左サイド上にINとOUTの端子、右サイドにマイクとヘッドホーンの端子でしたが、PCM-D50では左サイドはLINE OUTとヘッドホーン、右サイドがLINE INとマイクとなっています。どちらでも慣れれば良いのですが、2台を平行して使用していると混乱します。事実、スタジオでのライン録りで失敗したことがあります。
なお、サウンド編集ソフト「SonicStage Mastering Studio Recorder Edition」が付属していますが、使用しておりませんので未検証です。

5.録音とその操作
 録音の操作は、基本的にPCM-D1と同じです。PCM-D1をメインに、PCM-D50をサブ機として使用したときには、内蔵マイクを使用しての録音については戸惑うことなく操作することができます。
 録音の品位は、44.1/48/96kHzでそれぞれ16/24bit、22.05kHzが16bit、PCM-D1では録音できなかったMP3(対応ビットレート:32-320kbps、VBR)での録音が可能です。設定は、メニューから行います。私は、おもに48kHz/16bitで録音しています。
 操作は、パワーを入れ、レックボタンを押し、スタンバイ状態となりレベルとその動きを確認にして、ミュートをはずして録音が始まります。このとき、プレレックを設定しておくと、スタンバイ状態の5秒間は録音されていて、録音開始ととともにこの5秒前の音から記録されます。
 なお起動時間はメモリーチェックが行われますので、増装されたメモリーの量が多いと時間がかかります。
 ありがたい機能は、オートパワーオフです。PCM-D1の場合、起動させたらそのままで、よりバッテリーを消耗します。しかし、PCM-D50の場合、分単位で設定しておけば自動的にオフ状態になり、復帰はプレイでもレックでもボタンを押せば、一瞬で復帰できます。
 PCM-D50は、バッテリーの持ちが良いこと、16Gのメモリーを入れられること、リミッターが有効なことから、長時間の放置録音が可能です。たとえば、夕方に置いて次の日の朝に回収すれば、夜の鳥と早朝のコーラスを録音することができます。野鳥が鳴くのが確実なロケーションで、万が一雨が降っても濡れない場所、そして誰かに持って行かれないことが確実であれば試してみてください。私は、天売島、芽登温泉、日光、六義園、明石市、蘇武岳などで、実際に行い貴重な音を録音することができました。
 ただ、目安として48kHz/16bitで録音した場合、1.5時間=1Gとなりますので、午後6時に置いて午前6時回収の12時間連続録音で8G。2Gの壁があるため、2Gのファイルが4個も形成されてしまいます。大きなファイルは後の処理が少々面倒ですが、遠出の録音行で限られた時間を有効に使うためには効果的な録音法だと思います。

6.内蔵マイクの性能
 PCM-D1に比べてマイクが小さいので、これで大丈夫?といった印象がありましたが、PCM-D1とほぼ同様のゲインを得ることができます。カタログ値では、感度を示す最大入力音圧はPCM-D1が130dBSPL、PCM-D50が120dBSPLで、多少の差がありますが、この差は野外での状況やポジションによって気にならない程度でしょう。またS/N比は、 PCM-D1が 96dB以上、PCM-D50が93dB以上(いずれもカタログ値、1kHz IHF-A、24ビット時)で、これもノイズの多い野外録音では、違いが分かるほどの差はないと思います。
 機構の違いは、PCM-D1はマイク部分を上下に動かすことができましたが、PCM-D50は固定、その代わりにマイクの角度を120度からXYの90度に変えることができます。私の場合、録音はXYの90度で行っています。
 音についての評価は難しいのですが、高音が立ったり低音が強調されるような感じはありません。野鳥の声、自然音を録音して聞くかがり、自然な感じで録ることができます。ステレオ感の定位は、比較的シャープに感じます。音源が左右に移動した場合は、顕著にわかります。PCM-D1の音は透明感があるクリアな感じがありますが、PCM-D50ではそこまでの印象はあまり感じません。
 PCM-D1は、96kHz/24bitで録音すると20,000Hzと30,000Hzに帯状のノイズが出ます。PCM-D50は、同様の高品位で録音すると、33,000Hzに帯状にノイズが生じます。これは、PCM-D1ほど濃く聞こえるものではありませんが、ちょっと気になります。
 では、PCM-D50で録音した音源をアップしておきます。いずれも内蔵マイクを使用し48kHz/16bitでの録音したものの一部です。ファイルは大きいので、ローバンドの方はダウンロードに時間がかかることをあらかじめご了承ください。音源は、フェードイン、フェードアウトをかけ、ボリュームを-6db程度に合わせています。低音ノイズの軽減などの加工は行っていません。

アオジ
収録年月日:2009年6月29日
収録場所:北海道天売島
録音メモ:天売島の森の中に一晩、放置録音した音源のなかに入っていたもの。そのため、鳥との距離は不明だが、10数mと思われる。高い音のチェック用。


リュウキュウコノハズク
収録年月日:2009年4月16日
収録場所:沖縄県名護市郊外
録音メモ:地面に置いての録音。鳥との距離は、15mほど。低い音のチェック用。


カヤクグリ
収録年月日:2008年5月15日
収録場所:富山県立山
録音メモ:手に持っての録音。鳥との距離は、10mほど。複雑で幅の広い音域の声のチェック用。


ルリビタキ
収録年月日:2010年6月26日
収録場所:栃木県群馬県金精峠
録音メモ:倒木の上に置いての録音。鳥のと距離は10m。


せせらぎの音
収録年月日:2010年6月12日
収録場所:栃木県日光市稲荷川流域
録音メモ:流れのそばにおいての録音。音源との距離は、3mほど。


7.リミッターの性能と活用
  リミッターは、かつてのカセット・デンスケにもありました。しかし、アナログの場合音を感知してからボリュームが下がるので一瞬ですが、音が割れたりひずんだりします。ところが、メモリー録音機の場合、タイムラグはなく音がひずむこともありません。それは、録音機が同時に12dB低い音で録音していて、録音レベルがピークを越えた場合、この同時に録音されていた音を差し替えてくれるからです。この機能のおかげで、放置録音をしていて、近くで鳥が鳴き大きな音として入ってきても音が歪むことなく録音されています。ただし、リミッターが効いたところだけバックの音も小さくなってしまいます。そのため、そのまま聞くと不自然ですので、後で加工をする必要があります。
 実際の例を挙げておきます。日本野鳥の会の絶滅が心配されているカンムリウミスズメの保護事業の一環として、カンムリウミスズメの声を録音したことがあります。カンムリウミスズメが繁殖地の島に戻ってくるのは夜。そのため、巣の近くに一晩置き、翌朝回収するしかありません。電池が長時間保って高品位の録音ができ8G以上のメモリが装備できる機種と言うことでPCM-D50を採用しました。その結果、録音された音源は、ガーガーピーピー賑やかに鳴くオオミズナギドリやウミネコの声のなかに突然カンムリウミスズメの声がonで入って来るというものでした。大きな音なのでリミッターが入り、同時にバックノイズが急に静かになる不自然なものでした。原音は、こんな感じです。フェードインとフェードアウトかけ声の間隔を詰めています。

カンムリウミスズメ
収録年月日:2010年4月19日
収録場所:東京都神津島周辺
録音メモ:一晩、営巣地で放置録音したうちの一部。おそらく鳥の距離は数m。

 リミッターがかかり録音ボリュームが下がることで、そこだけバックのノイズも小さくなり不自然なつながりとなっているのがわかると思います。そのため、onで入ってきたカンムリウミスズメの声の部分4ヶ所を取り出し、それをひとつずつのファイルにして、それぞれボリュームを同じになるように調整しました。さらに、3,000Hz以下のノイズを軽減、さらにヒスノイズリダクションをかけて全体のノイズを軽減しておきました。
 つぎに、バックに使用する部分、カンムリウミスズメが鳴いていない全体に音が均一なところを20秒ほど取り出しファイルにしました。これも3,000Hz以下のノイズを軽減しておきます。このベースのファイルの適当なところにカンムリウミスズメの声のファイルを配置して、ミックスダウンしました。さらに間を詰め、フェードイン、フェードアウトをかけて完成です。もとのファイルはwavですので、mp3に変換しアップしています。全行程、1時間ほどの作業です。
 加工編集した音源は、下記URLでアップされていますので先の音源と聞き比べて下さい。営巣地の声です。 http://www.wbsj.org/nature/kisyou/sw/about.html#twitter

8.ディスプレイ
 液晶のディスプレイは、PCM-D1よりひとまわり大きいサイズです。他の録音機に比べれば、大きくて見やすい画面です。ただ、炎天下の日向ではかなり見づらくなりますので、自分の影の中、あるいは日陰で見なくては、分からない時があります。また、暗い中ではバックライトを付ければはっきりと見ることができます。

9.風防
 オプションのウインドジャマーは使い物になりません。ジャマー効果はあるのですが、着脱に問題があります。機器のレイアウトが、ジャマーを取り付けることを前提に設計されていません。そのために、ディスプレイが隠れない大きさと位置のため、付けにくいのです。その上に取り付け部分が浅いために、外れやすいのです。
 鳥が鳴いているから録音しようとジャマーをかぶせようとすると、すんなりとはめることができません。そのため時間がかかりチャンスを逃してしまいます。付けにくい上に取れやすいので何度も落とし、ついには無くしました。
 そのためAT825用のスポンジ製のウインドスクリーン、さらにその上にRycote製のウインドジャマーを取り付けています(雪がつもっていますが、下の写真)。いずれも、マジックテープで外れないように付けています。液晶ディプレイは見えなくなりますが、風で音が台無しになるよりましです。
 フィールドレコーディングでは、風対策は必須です。ウインドジャマーを取り付けることは大前提ですので、それを考えて設計して欲しいものです。思い切った設計をするならば、操作ボタンと液晶ディプレイを入れ替えたくらいのレイアウトにしてジャマーを取り付ける余裕が欲しいと思います。

10.バッテリ
 カタログ値では、単3形アルカリ乾電池4本で44.1kHz 16ビット録音(モニターなし)で約24時間の録音ができるとなっています。
 実際、エネループを使用していますが、カタログ値どおりの実感があります。付けたり消したりの録音でも、数時間のデータを収集するのであれば、3泊4日の録音行で電池を入れ替えることはありませんでした。また、一晩置いた放置録音12時間で、バッテリー目盛がひとつ減るくらいです。
 これ以上に凄いのは、寒冷下の録音でもバッテリーが常温と同じように持ったことは驚きでした。実例では、冬の北海道、零下8度程度の野外に一晩置いてシマフクロウを放置録音しましたが、通常と同じ程度のバッテリーの消耗具合でした。これは、PCM-D50のみならず、エネループの能力も加わってのことだと思います。今までの機器ではバッテリ管理にかなり神経を使いストレスがありました。それが無くなり、録音に専念できるようになったのはありがたいことです。写真は、雪が積もったのにも関わらず、稼働していたPCM-D50。

11.ファイルの形成と転送
 形成される音源ファイルは、録音時の日付と何番目かという数字がファイル名となります。たとえば、071126_01となります。2007年11月26日の00が一番目ですから二番目のファイルということになります。また、録音の終了時刻がタイムスタンプとして付きます。研究のためには、録音時刻の記録が大切な場合が多いため、この機能は重要です。
 コンピュータへの転送には、USBを使用します。PCM-D1の場合、本体のパワーオフでも転送できますが、PCM-D50の場合パワーはオンにしなくてはなりません。そのため、転送中に電池がなくならないように注意が必要です。

12.オプション
 オプションとして、ケース、ジャマー、リモコン、三脚が用意されています。
 三脚は、PCM-D1のものが流用できるので購入しませんでした。その後、Manfrottoのカメラ用小型スタンド797 Modepocketを購入し使用しています(写真)。このミニスタンドは、デジカメ用のもので小型軽量、たたんだときに邪魔にならない工夫がされており付けたままにしています。また、PCM-D50はマイクの向きを上下に調整することができませんので、このミニスタンドがその代わりをしてくれます。なお、付いているヒモがジャマなのではずしました。価格は、2,000円程度です。
 ケースは、最初は本体を傷つけないためと思い使用していましたが、邪魔になり使用をやめました。ケースには磁石が付いていてスタンドとしても使用できますが、セッティングに手間取る構造で使いにくいという理由でも使っていません。
 リモコンは、有線です。コードの長さは2mしかありません。野外で2mというのは、たいして離れた距離とはならず、自分の立てる音を避けるほどの距離を取ることはできません。また、コードが立てるノイズが気になったこと、長時間録音が可能なので稼働させたままにしておけば良いので使用をやめました。
 ジャマーは、前述のように専用でありながら使いにくい設計となっています。なお、このジャマーは、YAMAHAのW24にスポンジ製のウインドスクリーンを付けてその上にかぶせるにちょうどよいサイズで流用していたことがあります。

13.価格
 発売当時(2007年11月)に私が購入した時は59,800円(ポイント10%で実質53,820円)、これにジャマー、ケース、リモコンのオプションを足して75,740円でした。2010年11月現在、50,000円を切っていますが、3年経っても1割くらいしか安くなっていません。なかなか健闘しています。実際には、増装メモリ、ジャマー、予備バッテリー、ミニスタンドと買い足して60,000円程度で野鳥録音を楽しむことができます。
 バードウォッチャーにとって60,000円というのは、中級の双眼鏡に相当する値段です。これから野鳥録音をやろうと思った時に、ちょっと思い切った値段ということになります。逆に、これだけのお金を払ったのだから一生懸命、録音を使用という気持ちになる価格でもあります。


おわりに
 私の世代の人間は、ソニー、ニコン、ホンダというのはあこがれのブランドです。ホンダは、まだ買ったことはありませんが、今でもこれらのメーカーの製品を購入するになんのためらいもありません。現在、発売されている録音機の多くのメーカーは音楽の世界では知られているものの一般的に知られていないメーカーがほとんどです。そのため、同年代のバードウォッチャーに録音機を勧めると、ソニーということでPCM-D50を躊躇することなく購入します。
 しかし、最近の若い人にとってソニーは、保証期間が切れると壊れるというソニータイマーが組み込まれているという根も葉もないウワサで、人気のあるブランドではありません。単純に考えても、そんなめんどくさいタイマーを組み込むならば、同じコストで品質の向上を図ったほうが良いに決まっていますが、信用がなくなったのは残念です。
 いずれにしても、現在たくさん発売されている録音機の中で、価格から言えば中級機に位置づけられるPCM-D50です。当機種の発売以降、つぎつぎに発売されている録音機は、性能がほとんど同じかそれ以上のものもあり、より低価格です。3年たてば、化石と言われるデジタルの業界です。それにも関わらずPCM-D50を使用しているのは、ソニーへの信頼性が大きなものがあります。2010年11月現在、PCM-D50を3年間使用し259Gのデータを収集しました。およそ390時間録音したことになります。その間、故障はもとより動作が不安定になるようなことは、まったくありませんでした。ワンチャンスにかける野鳥録音では、この信頼性がもっとも大切な機能です。
 写真は、ソニーのPCM録音機3兄弟。右からPCM-M10、PCM-D50、PCM-D1。
 (2010年11月20日起稿)
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